小学生の英語多読📖紙の絵本から始めよう!vol.1

みなさん、英語の本って手元にお持ちですか? 大きな書店でないとなかなか目にしないかもしれませんよね。ネットやサブスクリプションの普及で英語自体はぐっと身近になった一方、英語の紙の本を実際に手に取る機会はまだまだ少ないのが現状です。タブレットやPCなどのデバイスを通した英語学習にも利点はたくさんありますが、紙の本だからこそ育まれるものもあります。
これまでの連載記事では、小学生の英語多読やおすすめ英語アプリについてご紹介してきました。今回は実際に「紙の本」で英語多読を行う場合について深掘りしていきます!全11回の連載で、絵本の選び方・買い方・読み方をシリーズごとに1冊ずつ丁寧にご紹介していきます。どうぞお付き合いください。
【連載①】紙の英語絵本で多読を始めるメリットとは?デジタル教材との違いをやさしく解説
⚠️ この記事について 第1回では、多読の基本やアプリ活用など過去の記事と一部重なる内容も含まれます。
もう一度「小学生の英語多読」について簡単にまとめていますので、基本をおさらいしたい方はこのままお読みください。
💡「小学生の英語多読」に関する詳細は👉こちらの記事もあわせてご覧ください。
💡「小学生におすすめの英語アプリ」に関する詳細は👉こちらの記事もあわせてご覧ください。
英語多読ってなに?小学生の保護者が知っておきたい基本

以前の記事「連載3⃣小学生の英語多読のやり方 ~家庭でできる4ステップ~」でも詳しくご紹介していますが、英語多読とは、「わかる英語をたくさん読む」学習法です。
学校などで行う、辞書を引きながら1文1文丁寧に訳していく従来の読み方とは異なり、「知らない単語が出てきても止まらず、全体の流れで意味をつかみながら、たくさんの英語を読み進める」というアプローチです。
アカデミック・ロードでは、この多読・多聴を学習の柱のひとつとして取り入れています。大量のインプットを積み重ねることで、英語を英語のまま理解する感覚が自然と育っていく、おすすめの学習法です。
多読の3原則とは?
多読には、世界共通の「3原則」があります。
| 原則 | 内容 |
|---|---|
| 辞書は引かない | 文脈から意味を推測する力を育てる |
| わからないところは飛ばす | 完璧に理解しようとしない |
| 合わないと思ったら途中でやめる | 楽しく読める本を選ぶことが最優先 |
この3原則を守ることで、「英語を読む」という行為が苦痛ではなく習慣になっていきます。
小学生のお子さんの場合、最初は保護者の方がサポートしながら、楽しく続ける環境を作り上げていくことが大切です。
親子で一緒に楽しみながら、英語の本に慣れ親しんでいく。それが多読のスタートラインです。
なぜ”紙の本”で多読を始めるのか

「英語の学習アプリや動画もたくさんあるのに、なぜわざわざ紙の絵本なの?」
そう思われる方もいるかもしれません。
もちろん、デジタル教材にも優れた点はたくさんあります。でも、“紙の絵本”をおすすめする理由はいくつかあります。
①ページをめくるリズムが、読書体験をつくる
デジタル画面では、タップ一つでコンテンツが次々と流れていくものが多いですが、紙の絵本には「ページをめくる」という動作があります。この小さな行為が、お子さんに「今、自分は本を読んでいる」という感覚を育てます。
読書は受け身ではなく、能動的な行為。その感覚を小さいうちから身につけることは、英語の多読だけでなく、将来の学力の土台にもつながります。
②スクリーンタイムを増やさずに英語学習ができる
「もう今日はスマホもタブレットもおしまい」という時間でも、紙の絵本なら手に取れます。ゲームやYouTubeと同じ「画面の中のもの」ではなく、本棚に並んだ本が日常の一部になること。それが、無理なく読書習慣をつくる近道です。
③本との「物理的なつながり」が愛着を生む
読み込んだ本は、くたびれてきます。付箋を貼ることもあるかもしれません。お気に入りの1冊が手元に残ること。それは、デジタルコンテンツにはない、紙の本ならではの良さです。
最初の1冊を選ぶ前に知っておきたい考え方

多読を始める前に、ひとつ大切な考え方をお伝えします。
「英語の本を読む」より先に、「本が好き」な状態をつくること。
英語であることよりも、「本って楽しい」「また読みたい」という気持ちのほうが、長続きする多読の土台になります。
そのために知っておきたいのが、「読みやすさの目安」です。
💡YL(読みやすさレベル)とは?
多読の世界では、本の難しさを「YL(Yomiyasusa Level)」という指標で表します。YL 0.1〜0.3あたりが、絵本の入り口として多読でよく推奨されるレベルです。
👉連載5⃣小学生におすすめの英語多読本はこちら! ~レベル別・ジャンル別にご紹介~
でも、数字よりも大切なのはもっとシンプルなこと。
知らない単語がほとんど出てこない、または絵から意味がつかめるレベルの本を選ぶ。
「簡単すぎるかも」と感じるくらいが、多読の最初にはちょうどいいのです。
💡お子さんの「好き」から選ぶ!
どんな絵や物語が好きですか?
・動物が好き → 動物が主役の絵本
・乗り物が好き → 乗り物シリーズ
・くり返し表現が好き → 繰り返しのリズムがある絵本
・冒険が好き → シンプルなストーリー絵本
英語の本だから、ではなく、「この本が好きだから読みたい」と思える1冊を選ぶことが、スタートとして最も大切です。
読み聞かせに不安がある保護者は、アプリ・音声ペンとの併用もあり

「英語の発音に自信がないから、読み聞かせができるか不安…」
こういった声は、アカデミック・ロードへのご相談でもよく聞きます。
でも、保護者の方が英語を話せなくても、多読は始められます。
アプリとの併用(ORTなど)
人気シリーズのOxford Reading Tree(ORT)には、公式アプリがあります。月額約1,000円前後で、本の読み上げ音声をネイティブの声で聞くことができます。
👉連載2⃣Oxford Reading Club ― 英語多読の王道、ORTをアプリで ―
ORTは英語多読に最適なシリーズ本ですが、すべて紙で揃えるとなると、かなりの金額になります。そこで、まずはアプリでたくさんの本に触れて、気に入った本を実際に購入する、といった使いた方をするのもお勧めです。
おすすめの使い方:
- まず保護者と一緒にアプリで音声を聞く
- 次に、気に入った紙の本を購入し、手元で一緒に見る
- 慣れてきたら、紙の本だけで読んでみる
音声ペンとの併用
もうひとつ、この連載で第3回に詳しくご紹介する「マイヤペン」という音声ペンがあります。本のページにタッチするだけで、英語を読み上げてくれるツールです。
マイヤペンに対応した多読本であれば、保護者の方が発音できなくても、お子さんがひとりで音声と一緒に読み進めることができます。
「発音が心配だから多読を始められない」という理由はありません。こういったツールをうまく使いながら、一緒に楽しんでみてください。
最初の1冊は量より質!

英語多読を始めるとき、「とにかくたくさん読ませなければ」と思いがちです。でも、当塾では最初の1冊の選び方をとても大切にしています。
理由は、最初の経験が「英語の本って楽しい」につながるかどうかを決めるからです。
【量より先に、まず「好き」を作る】
たとえば…
- 動物が好きな子には → National Geographic Kids を
- 乗り物好きな子には → Step into Reading の乗り物シリーズを
- シンプルな繰り返しのお話が好きな子には → ORT(Biff & Chip シリーズ) を
「英語だから読む」ではなく、「この本が好きだから読みたい」と思える1冊が、多読の本当の入り口になります。
【レベルの選び方も同じくらい重要】
知らない単語が出てきてもストレスなく読み進められるのは、9割以上の単語がわかる状態のときです。
最初は「簡単すぎるかも」と感じるくらいの本がちょうどよく、読み終えた達成感と「もう1冊読みたい」という気持ちが次へのステップをつくります。
アカデミック・ロードでは、お子さんの興味・英語経験・性格に合わせて最初の1冊をご提案しています。
この連載では、そのような視点でシリーズごとに1冊ずつ丁寧に紹介していきます。
まとめ
英語多読は、「わかる英語をたくさん読む」学習法です。辞書を引かず、わからないところは飛ばし、楽しく読める本を選ぶ——この3原則が、英語を習慣にする第一歩になります。
最初の1冊は、レベルより「お子さんの好き」から選ぶのがARの考え方です。「簡単すぎるかも」と感じるくらいがちょうどよく、読み終えた達成感が次の1冊への意欲をつくります。発音に不安があっても、アプリや音声ペンを上手に活用すれば大丈夫。完璧な準備より、まず1冊を手に取ることが親子の英語時間の始まりです。

次回予告
第2回「英語絵本・多読本はどこで買う?洋書専門店・Amazon・中古フリマ+音声ペンの入手方法まで」
次回は、英語絵本の入手方法を徹底解説します。
Amazonでの注意点から、洋書専門店・フリマアプリの使い方、さらに音声ペン(マイヤペン)の入手方法まで、まるっとご紹介します。お楽しみに!
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