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TOEIC満点への道 Vol.3

三人称単数現在も分からなかった私──文法力ゼロからの挑戦



高校卒業時点で文法が“ほぼゼロ”だった私が、29歳で『English Grammar in Use』に出会い、英検1級・TOEIC990へ。日本語の文法用語ではなく、例文とパターンで理解する学び方に切り替えたことで、英語が初めて身体に入ってきました。文法に苦手意識がある方へ、体験談と学び方の具体例をお届けします。

 


文法用語という“謎の呪文”だった高校時代

高校の英語授業は、私にはまるで呪文の連続でした。

  • 「時・条件を表す副詞節では、未来のことでも現在形を使います」

  • 「これは現在完了形の継続用法です」

  • 「過去分詞の形容詞的用法に注意」

能動態と受動態の区別すら危うい私には、理解が追いつきませんでした。

「be動詞+過去分詞」と言われても、”そもそも過去分詞って何?”というレベル。


カードゲームで培った“なんちゃって英語力”

中1の頃、『Magic: The Gathering』の英語版カードを辞書で訳して遊んでいました。

  • “Destroy target creature”

  • “Draw two cards”

  • “Counter target spell”

おかげで単語力だけはそこそこつき、英検3級程度なら何とか。しかし、この“単語つなぎ読み”が後の落とし穴になります。


フィーリング英語の限界

高校では文法中心の授業に一気についていけなくなりました。

私の読み方は「知っている単語を並べて“なんとなく”意味を推測」。

I have lived in Tokyo for five years.

単語を拾って「東京・5年・住む」→“たぶん今も住んでる”と勘だけで判断。

現在完了for の期間表現などの理解はゼロでした。

定期テストは平均点前後でやり過ごせても、本当の英語力にはなっていませんでした。


ニュージーランドでの転機(2012年)

語学学校の先生からの一言が、私の学びを変えます。

「ユウキ、内容は分かっているけど、文法がめちゃくちゃよ」

そこで紹介されたのが、『English Grammar in Use』

「英語の文法を英語で学ぶ」ことへの不安はありましたが、最初の1ページで世界が変わりました。


英語で英語を学ぶ、という革命

三人称単数現在の説明は、こうでした。

We use -s for he/she/it:

He works (not he work)

She lives (not she live)

It rains (not it rain)

絵と短い例文で、“ルール”ではなくパターンとして入ってくる。

「三人称単数現在」という日本語の用語は出てきません。

「he/she/it のときは動詞に -s。」

これで、29歳にしてようやく“謎の呪文”の正体が腑に落ちました。

現在完了も同じです。

I have lived in Tokyo for five years = I still live in Tokyo now.

過去→現在までの継続を意味で理解

「継続用法」という言い回しがなくても、イメージで掴めるのです。


図書館での学習ルーティン(やったこと)

  • 1日5ユニット、合計150ユニットを1か月で1周

  • 同じ問題を3〜4回反復(“分かる”を“できる”に)

  • 例文を声に出す(発音・語順・リズムで定着)

結果、文法が”ルールではなく型(パターン)”として体に染み込み、

先生にも「文法、すごく良くなった!」と驚かれるほどに。


いまの指導で大切にしている2つのアプローチ

  1. 日本語の文法用語での説明(入試対策として必須)

  2. 例文とパターンでの説明(苦手な生徒ほど刺さる)

特に②は、文法用語にアレルギーがある生徒に効果的。

言葉で覚えるのではなく、使いながらパターンで覚えるからです。


文法は“敵”じゃない

私自身、三人称単数現在すら分からなかったところからのスタートでした。

それでも、正しい教材反復、そして英語を英語で理解する視点があれば、

誰でも必ず伸びます。

文法=面白くないではなく、

文法=使えるようになると楽しいに変わる瞬間が、必ず来ます。


次回予告

「ニュージーランド到着──語学学校での衝撃的な6か月」

初日のプレースメントテスト結果と、日本人留学生との出会いで受けた衝撃をお話しします。


【筆者より】文法用語アレルギーのあなたへ

あなたは“できない”のではなく、学び方が合っていないだけかもしれません。

もし興味があれば、『English Grammar in Use』を手に取ってみてください。

新しい世界が、きっと開けます。


この記事のポイント

  • 日本語の用語暗記ではなく、例文×パターンで理解する

  • 毎日少しずつ+反復で“分かる→できる”へ

  • 苦手でも遅すぎることはない。学び方を変えれば伸びる