【徹底解説】小学生の英検ロードマップvol.5
英語教育の早期化が進み、英語そのものが、以前よりずっと身近な存在になってきました。
学校や習い事、日常の中で英語に触れる機会が増える一方で、「英検って、小学生でも受ける時代なの?」 「うちの子も、そろそろ考えたほうがいいのかな?」 と、戸惑いや不安を感じている保護者の方も多いのではないでしょうか。
いつから始める? 何級を目標にする? 受けたほうがいい? と、分からないことも多いですよね。 この連載では、小学生の英検について 知っておきたいポイントを、ひとつずつ分かりやすく解説していきます!
連載5⃣ 英検5級へのロードマップ!小学生が無理なく合格するには?

英検5級は、小学生にとってはじめての「本格的な英語の検定」になることが多い級です。
一方で、保護者の方からは、
「どうやって準備すればいいの?」
「単語を覚えればいい?問題集を解けばいい?」
「小学生のうちに合格するには、いつ始めればいい?」
といった声をよく聞きます。
実際、英検5級はやり方次第で、無理なく進めることができる試験です。
大切なのは、テクニックや暗記に偏らず、英語の土台を育てながら準備すること。
この記事では、小学生が英検5級に向けて 「今だけでなく、その先も伸びる」進め方を、順を追って整理していきます。
英検5級に必要な語彙とレベル感
英検5級は、一般的に中学初級レベルとされています。
語彙数の目安は、およそ600語前後です。
ただし、ここで気をつけたいのは、「600語を覚えれば合格できる」という単純な話ではない、という点です。
英検5級の問題では、
・単語を文の中で見て意味を取る
・短い英文をテンポよく読み進める
・英語を日本語に訳さず、そのまま理解する
といった力が求められます。
つまり英検5級は、英語を“知識として知っているか”よりも、英語にどれくらい慣れているかが問われる試験だと言えるでしょう。
実はリスニングが点取り分野

英検5級では、リスニングが比較的点を取りやすいパートになっています。
理由は、
・文が短い
・使われる語彙が基本的
・会話の流れが素直
といった特徴があるからです。
指導の現場でも、「リーディングは満点でなくても、リスニングでしっかり点を取って合格」というケースはよく見られます。
ただし、ここで大切なのは、ネイティブのように常時英語に触れているような場合は別ですが、日本人の小学生の場合、リスニングは“耳だけ”で伸びる力ではない
という点です。
それでも読む力が7割の土台になる理由
日本の小学生の場合、聞く力は耳だけで育つものではなく、文字を通して意味を理解した語彙や文の量が、リスニング理解の正確さを大きく支えています。
たとえば、
- 文字で見たことのある単語
- 何度も読んだことのある文の形
こうした英語は、音で聞いたときにもすぐ意味が浮かびます。
一方で、見たことも、読んだこともない英語は、いくら聞いても音のかたまりとして流れてしまいます。だからこそ、読む経験の量が、リスニング理解の土台になります。
英検5級の準備では、学習全体の7割は「読む力づくり」。
これは、机上の理論ではなく、多くの子どもたちを見てきた中で実感しているポイントです。
英検5級に合う「読みやすさ」の考え方

英語の多読では、本の難しさを表す目安としてYL(読みやすさレベル)という指標が使われます。
YLとは、「どれくらい無理なくスラスラ読めるか」を数値で示したもので、
数字が小さいほどやさしい英文を意味します。
英検5級を目指す小学生にとって適しているのは、YL0.2〜0.6程度の、非常にやさしい英文です。
このレベルの特徴は、
・1文が短い
・文の形がシンプル
・同じ単語や表現が何度も繰り返される
という点にあります。
「試験対策なら、少し難しい英文を読んだほうがいいのでは?」
と思われがちですが、実際は逆です。 読める英文をたくさん読むことが、語彙・文の感覚・理解スピードをいちばん自然に伸ばしてくれます。
なお、YLの考え方や多読の進め方については、これまでの多読記事でも触れていますし、多読の研究・実践を行っている日本多読学会の公式サイトでも紹介されています。
関連記事👉小学生におすすめの英語多読本はこちら! ~レベル別・ジャンル別にご紹介~
「どのくらいのレベルを、どれくらい読めばいいの?」 と感じた方は、あわせて参考にしてみてください。
アプリ併用と試験前対策のコツ

多読を軸にしつつ、アプリや問題集は補助的に使うのがおすすめです。
小学生向けの英語アプリについては以前のブログで紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
関連記事👉これまでの総まとめ!機能×レベルで選ぶ! ~お子様にぴったりの英語アプリ活用ガイド~
基本の流れは、
・普段:やさしい英語をたくさん読む
・週に数回:英検形式のリスニング音声に触れる
・試験1〜2か月前:問題形式に慣れる
という形です。
最初から問題演習を中心にすると、
「なんとなく正解した」
「たまたま合った」
という学習になりがちです。
一方で、読む力が育っている子は、試験前の対策がスムーズに進みます。
まとめ
「とりあえず受かる」より「次も伸びる」準備段階

英検5級は、ゴールではありません。
これから英語を伸ばしていくためのスタート地点です。
暗記やテクニック中心で合格すると、どこかで急に壁にぶつかることがあります。
一方で、やさしい英語をたくさん読み、英語を意味のかたまりとして理解してきた子は、合格後も自然に伸び続けます。
「今、受かるかどうか」よりも、「次も伸びる準備ができているか」。
それが、英検5級でいちばん大切な視点です。
次回予告
次回は、英検4級へのロードマップを取り上げます。
「5級までは順調だったのに、4級で急に難しく感じる」
その理由と、つまずきやすいポイント、そして文法より先に整えたい力について解説します。

