【徹底解説】小学生の英検ロードマップvol.3
英語教育の早期化が進み、英語そのものが、以前よりずっと身近な存在になってきました。
学校や習い事、日常の中で英語に触れる機会が増える一方で、「英検って、小学生でも受ける時代なの?」 「うちの子も、そろそろ考えたほうがいいのかな?」 と、戸惑いや不安を感じている保護者の方も多いのではないでしょうか。
いつから始める? 何級を目標にする? 受けたほうがいい? と、分からないことも多いですよね。
この連載では、小学生の英検について知っておきたいポイントを、ひとつずつ分かりやすく解説していきます!
連載3⃣ 小学生は英検何級まで取れる? リアルな到達点の話
一般的に多い到達ライン

まず結論から言うと、小学生の英検は「何級まで取れるか?」よりも、“どんなルートで伸びたか”のほうが大切です。
とはいえ、保護者の方が一番知りたいのはここですよね。
一般的な目安としては、
・英語学習がこれから/始めたばかり:英検7級・6級(導入の確認)
・英語に少し慣れてきた:5級に挑戦する子が増える
・学習習慣が安定している:4級に進む子が出てくる
・かなり進んだ子:3級に届くケースもある(ただし面接・作文が関門)
というイメージです。
ここで大切なのは、学年が上がったから自動的に級が上がるわけではないということ。
英検は「学校の進度」よりも、日々の英語接触量(読む・聞く)の影響を強く受けます。
「できる子」と「伸びる子」の違い
小学生の英語学習で、よく見かけるのが次の2タイプです。
① いま「できる」ように見える子
・単語をたくさん知っている
・反応が速い
・英語のフレーズを覚えるのが得意
こういう子は、短期的に結果が出やすいです。英検で言うと、リスニングで得点しやすい傾向もあります。
② あとから「伸びる」子
・毎日少しずつでも英語に触れている
・読む・聞くの量が積み上がっている
・分からないところがあっても前に進める
このタイプは、最初は派手に見えなくても、ある時期からグッと伸びます。
そして、英検で安定して上の級に進むのは、多くの場合②のタイプの子です。
理由はシンプルで、英検は級が上がるほど 「読む力」=処理できる英文量 が問われるからです。
到達点を分けるのは?「学年」よりも英語との接触量

小学生の英検を考えるとき、「何級を目指せばいいのか」「どこまで取れるのか」は、どうしても気になりやすいものです。
ただ、実際の学習の様子を見ていると、到達点の差を生んでいるのは学年や開始時期だけではありません。
大きな違いになるのが、英語にどれだけ触れてきたか、そしてどんな形で英語を使ってきたかです。
英検では、
・知らない単語が出てきても流れで理解する
・英文を一定のスピードで読み進める
・設問の意図を素早くつかむ
といった力が求められます。
こうした力は、単語や文法の暗記だけでは育ちにくく、「読む・聞く」を含めた英語への接触量が、少しずつ土台になります。
とくに多読は、英語を“意味のあるかたまり”として処理する経験を積み重ねやすく、結果として英検の読解やリスニングにも良い影響を与えます。
だからこそ、「小学生で英検何級まで取れるか」は、年齢ではなく英語にどれだけ触れてきたかによって変わってくるのです。
多読を実践している子はどこまで狙える?

英語に触れる量が大切、という話をしてきましたが、
英検という試験を考えると、その中でも特に影響が大きいのが「読む経験」です。
そこで次は、多読が進んでいる子のケースに絞って、到達しやすいラインを見てみましょう。
ここでは「多読が進んでいる子」を、次のような状態だと考えてください。
・英語の文章を読むことに抵抗がない
・やさしい英文を“まとまった量”読んでいる
・分からない単語が出ても止まりすぎない
・読むことで語彙や表現が増えている
この状態に入ってくると、英検の伸び方が変わります。
・5級:英語に慣れた子は早めに到達しやすい
・4級:多読の積み上げがある子ほど、読解で安定しやすい
・3級:可能性はあるが、ここからは「読む量+表現する力(面接・作文)」が必要
つまり、多読が進む子は、到達点として4級までは十分現実的になり、3級は“狙える子が出てくるゾーン”に入ります。
ただし、ここで焦りは禁物です。
3級は「長文」だけでなく「面接」や「ライティング」も絡むため、伸び方が人によって大きく変わります。
逆に言えば、4級までの土台をしっかり作ることが、3級への最短ルートになります。
焦らなくてOKな理由
ここまで読むと、こう思う方もいるかもしれません。
「うちの子、今はまだ5級も遠いかも…」
「そうは言っても、周りが受けていると焦る…」
でも、安心してください。
小学生の英語は、短距離走ではなく 積み上げ型 です。
第1回でもお伝えした通り、英検は“ゴール”ではなく 現在地を知る道具。
第2回でも、英検Jrは 経験と動機づけ のツールだと整理しました。
つまり、周りのペースに無理に合わせる必要はありません。
大切なのは、今のお子さんの学習環境が、次のような状態にあるかどうかです。
・英語に触れる時間が、日常の中で無理なく確保できている
・「読めた」「分かった」という小さな成功体験が少しずつ増えている
・英語が「嫌い」「苦手」という気持ちになっていない
こうした状態が続いている子は、焦らなくても英語力は自然と積み重なっていきます。
級や結果は、その延長線上についてくるものです。
まとめ

小学生の英検の到達点を分けるのは、学年や開始時期だけではありません。
日々どれだけ英語に触れてきたか、その「量」と「質」の積み重ねが大きく影響します。
中でも、英語を読む経験は、語彙の定着や理解スピードを支え、英検の読解やリスニングの土台になります。
大切なのは級を急ぐことではなく、英語に触れる時間を着実に積み重ねることです。
次回予告
次回は、「英検はいつから始めるのがベストか?」を学年別に整理します。
小1〜小6のリアルなモデルケースと、早すぎることで起きやすい落とし穴、そして多読で土台を作ると伸びが早い理由まで、分かりやすく解説していきます。
次回もぜひご覧ください。

