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【徹底解説】小学生の英検ロードマップvol.10

英語教育の早期化が進み、英語そのものが、以前よりずっと身近な存在になってきました。 

学校や習い事、日常の中で英語に触れる機会が増える一方で、「英検って、小学生でも受ける時代なの?」 「うちの子も、そろそろ考えたほうがいいのかな?」 と、戸惑いや不安を感じている保護者の方も多いのではないでしょうか。 

 

いつから始める? 何級を目標にする? 受けたほうがいい? と、分からないことも多いですよね。 この連載では、小学生の英検について 知っておきたいポイントを、ひとつずつ分かりやすく解説していきます! 

 

連載🔟 不合格になったときの見直しポイント【級別ガイド】 

英検に挑戦したものの、結果が「不合格」だった。 
この瞬間は、子どもにとっても保護者にとっても、少なからずショックがあります。 

「まだ早かったのかな」 
「勉強の仕方が間違っていた?」 
「やる気が下がってしまわないか心配」 

こうした気持ちが一気に押し寄せてくるのは自然なことです。 

 
しかし、英検における不合格は、「失敗」ではなく「調整ポイント」です。 
どこが足りなかったのかを正しく見直せば、次の一歩はむしろ明確になります。 

この回では、5級・4級・3級それぞれで「不合格になりやすい原因」と「立て直しの方向性」を整理していきます。 

 

5級:語彙と読解の不足 

5級で不合格になるケースの多くは、語彙量と読む経験の不足に集約されます。 

 

リスニングはある程度できている。 
アルファベットや簡単な単語も分かっている。 
それでも点が伸びない――この場合、「読める英文の量」が足りていない可能性が高いです。 

 

5級はやさしい試験に見えますが、 

 
・短い文を正確に読む 
・選択肢を比較して意味を判断する 

 
といった「読む力」を確実に求められます。 

 

対策として有効なのは、ごくやさしい英文を大量に読むこと。 

 

YL(読みやすさレベル)で言えば、0.2〜0.4程度の本を、「意味がすっと入る」状態で数をこなすことが大切です。 

 YLについてはこちら👉【連載】英語多読 小学生向け完全ガイド Vol.5

 

5級不合格は、スタート地点が少し後ろだっただけ 
読む量を積めば、合格ラインは自然に見えてきます。 

 

4級:読むスピードの壁 

4級でつまずく子に多いのが、「内容は分かるけれど、時間が足りない」というケースです。 

 

4級からは、 

 

・文の長さ 

・設問数 
 

が一気に増えます。 

 

1文1文を止まりながら読んでいると、最後までたどり着く前に時間切れになってしまいます。 

ここで必要なのは、正確さよりも“流れるように読む経験”です。 

 

単語を見て、日本語に訳してから理解する読み方ではなく、英語の語順のまま意味をつかむ練習が必要になります。 

 

具体的には、 

 

・YL0.3〜0.5程度の多読 

・同じレベルの本を何冊も読む 

・「分からない単語は飛ばす」経験を許す 

 

小学生の場合、この段階で無理に文法を詰め込むと、読むスピードはむしろ落ちてしまうことがあります。 

4級不合格は、「読めない」ではなく「読み切れない」 
スピードは量でしか伸びません。 

 

3級:長文と面接の課題 

3級は、ここまでとは性質が大きく変わります。 
不合格の原因も複合的です。 

 

・長文が最後まで読めない 

・設問の意図がつかめない 

・面接で言葉が出てこない 

 

これらはすべて、「英語を使って考える経験」の不足から起こります。 

 

3級では、 

 

・YL0.5〜1.0程度の読書量 

・物語や説明文を通して内容を理解する力 

 

が求められます。 

 

また、面接で問われるのは「正解」ではなく、自分の考えを英語で表そうとする姿勢です。 

 

多読で物語に触れてきた子は、 

 

・登場人物の気持ち 

・自分ならどうするか 

 

を考える経験が自然と蓄積されています。 

 

3級不合格の場合、「面接対策だけやり直す」のではなく、英語に触れる量を再度見直すことが、結果的に合格への近道になります。 

 

多読の戻し方・立て直し方 

不合格後に最も避けたいのは、「試験勉強だけをやり直す」ことです。 

 

大切なのは、 

 

・少しやさしいレベルに戻る 

・「楽に読める」感覚を取り戻す 

・量を積み直す 

 

不合格は、レベルが高すぎたサインでもあります。 
1段階戻ることは、後退ではありません。 

 

・5級→もっとやさしい多読 

・4級→短め・簡単めな英文 

・3級→YLを下げて読書量回復 

 

この調整ができると、次の挑戦は驚くほど安定します。 

 

不合格を「伸びる経験」に変える 

英検は、結果だけを見る試験ではありません。 
今の英語力を測る定点観測でもあります。 

 

合格・不合格は、「今はここ」という位置を教えてくれるだけ。 

 

不合格だったからこそ、 

 

・読む量が足りなかった 

・レベル設定が少し高かった 

・次はどこを強化すべきか 

 

が、はっきり見えてきます。 

これは、今後の学習を大きく前進させるための、とても重要な手がかりになります。 

 

まとめ 

不合格は失敗ではなく調整ポイント 

 

英検で不合格になることは、珍しいことではありません。 
むしろ、伸びている途中の子ほど、一度は経験します。 

 

大切なのは、「なぜダメだったか」を正しく見て、「どこに戻るか」を冷静に決めること。 

 

英語力は、積み上げ型です。 
調整ができれば、必ず次につながります。 

 

次回予告 

最終回。ロードマップ総まとめ! 

これまで10回にわたり、小学生の英検を「制度」「考え方」「進め方」の視点から整理してきました。 

 

最終回では、 

 6・7級から3級までの全体像 

・英検と多読をどう組み合わせるか 

・親ができる一番のサポート 

をまとめてお伝えします。 

英検を上手に活用しながら、英語力をしっかり伸ばしていくための“最終整理”です。 

 

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